久しぶりに(挨拶


 考察を始める前に一言だけ断ってきますが、以下のレシピは僕が使っているものに似ていると言うだけで、完全なコピーではありません。メインボードは殆ど同じものですが、サイドボードまで見渡すとかなりの違いが見られます。使用者ご本人から、記事などなどを参考にさせて頂きましたとのコメントを貰いましたが、実際のデッキの解説は受けていないので、以下の考察は完全に僕の想像に因るものです。その部分を認識した上で、以下の考察を参照頂ければと思います。


「ANT」
グランプリ・千葉2016 トップ8 / レガシー (2016年11月26~27日)[MO][Hand]
2 《島》
1 《沼》
2 《Underground Sea》
1 《Volcanic Island》
4 《汚染された三角州》
3 《霧深い雨林》
2 《溢れかえる岸辺》
-土地(15)-

-クリーチャー(0)-
4 《ライオンの瞳のダイアモンド》
4 《水蓮の花びら》
4 《渦まく知識》
4 《暗黒の儀式》
4 《ギタクシア派の調査》
4 《思案》
2 《定業》
3 《陰謀団式療法》
3 《強迫》
4 《陰謀団の儀式》
4 《冥府の教示者》
1 《巣穴からの総出》
1 《炎の中の過去》
1 《苦悶の触手》
1 《むかつき》
1 《闇の誓願》
-呪文(45)-
2 《ザンティッドの大群》
2 《金属モックス》
1 《蒸気の連鎖》
1 《見栄え損ない》
1 《狼狽の嵐》
1 《外科的摘出》
3 《突然の衰微》
1 《ハーキルの召還術》
1 《クローサの掌握》
1 《苦悶の触手》
1 《Tropical Island》
-サイドボード(15)-


・メインボード

①マナベース
 土地は15枚。僕が常におススメしている、14枚の青マナ&1枚の沼のマナベース。これだけで終わってしまうのも味気ないと思うので、ちょっとだけ掘り下げようと思う。
 まずは基本土地が3枚。島島沼。これは不毛の大地を有するデッキを相手にする時…特にデルバーデッキと相対したときに重要なスペースで、相手の不毛の影響を受けずに確実にマナを伸ばすことが可能となる。呪文貫きや目晦ましなどのソフトカウンターを避けるにマナの確保は重要なことで、これらを特定のカードを使わずにケア出来たのならば勝利は目前である。
 次は9枚のフェッチランド。ANTというデッキをプレイする上での利点である手札を整理する能力。それは各種キャントリップ呪文が握っている訳だが、これらをより強く運用するためにはライブラリーのシャッフル手段は不可欠だ。初手7枚への期待値としては8.51枚だが、それの上回る数は入れた方が良いだろう。その為にも「メインのトロピよりも9枚目のフェッチ」なのだ。
 また、これらのフェッチランドの選択にも一応理由がある。沼を用いたマナベースを採用している以上、三角州の4枚はマストだが、それ以外の5枚は「青いフェッチ」であるのならば、流動的だ。青いフェッチを敢えて推すのはキープ基準的な問題であって、このデッキは青いキャントリップでキープするので島スタートが理想だからだ。沼ではキープ基準にならず、若しくは殆どが揃っている強いハンドならば、アンシーからスタートすれば良い。
 三角州以外のフェッチの選択だが、これは殆どは擬態用のスペースだ。小湖を取ればSnt系に、岸辺を取れば奇跡に、雨林を取ることは相手にデッキの想像をし難くさせる。サイドにツンドラやバイユー、バッドランドなどをとる場合にはこれらの擬態用のスペースもある程度は絞られてしまうが、全てが島のデュアルランドを占めている場合は殆どは好みと言える。その中での僕のおススメは岸辺で、それはコンボデッキであるSnt系に擬態するよりはコントロールである奇跡に擬態したほうが多くのリターンを得られるからだ。勿論小湖も奇跡に入っていることは承知しているが、小湖→島から思案と繫げるよりも、岸辺→島から思案と繫げた方がより奇跡っぽく見えるだろう?特にメインに独楽まで採用するのなら、尚更岸辺がおススメだ!フェッチランドを立たせつつ島から独楽をおくプレイは対戦相手からしたら、奇跡にしか見えないだろう。
 後これはかなりのレアケースの想定だが、5枚のフェッチランドのスペースを4枚の岸辺で1枚のUKにするのでは無く、3枚の岸辺と2枚のUKにしているのは冥府の教示者の受けを考慮してのことである。驚かれるかもしれないが、マナの確保が重要となるマッチではフェッチランドをチューターすることもあるのだ。その選択肢を潰してしまうのは惜しい。その為の3-2での採用だ。
 最後にデュアルランドの選択だが、これは完全に必要最低限の採用。1枚キャンセルされたとしても黒マナにアクセス出来るようにアンシーを2枚。ペタルやLEDを引かなかったときのための赤マナ用にボルカを1枚だ。これ以上のデュアルランドはメインで不要であり、採用枚数を多くすると不毛で損をするだけなので余りおススメ出来ない。

②ドロー操作
 調査4知識4思案4定業2の14枚。他のANTのレシピと変わらずの普通の構成だ。この中で調査の真価は情報と得るところなので、他のキャントリップとの価値の違いに注意。キープ基準となるのは知識4思案4定業2+冥府4の14枚である。マナ+むかつきなどのレアケースもあるが、概ねはこの認識で良いと考えている。
 昨今はメインボードではスピード勝負のマッチが多く(エルドラージ、デスタクなど。その他のマッチでもある程度のスピードは要求される)、メインボードでの独楽の採用は見送った方が良いと感じる。その考えからも、これらの構成は理に適っていると云えるだろう。

③マナ加速
 暗黒4LED4ペタル4陰謀団4の16枚。やはりANTを使っていて意見が分けれる所といえば、4枚目の陰謀団の可否と汚物の雨の有無だろう。僕の考えとしては、エルドラージを始めチャリスデッキ相手にはX1でプレイされたときにもワンチャンスを狙える、また貴重なルートの一つであるチューターチェインをする時には大量のマナが必要となるため、2マナで3マナ加速として使える陰謀団は4枚あった方が望ましい(しかし、サイド後は多くのデッキに墓地を見られるので枚数が減る)し、汚物の雨はメインでの勝ち手段の殆どである過去ルートにおいて寄与し難い(フラッシュバックしても意味が無い)ので必要が無いというものだ。その他の暗黒LEDペタルについての説明は不要だろう。ANTを回すなら、これらの枚数は4枚だ!

④手札破壊
 療法3強迫3の6枚。所謂、ANTでの最低限度の妨害の枚数だ。これらをもっと増やすことは可能だが、重複して手札に来てしまった場合にはそれらを処理できずにコンボの始動が遅くなってしまうことがある。それでは本末転倒なので、ANTプレイヤーは日夜これらの妨害の枚数に頭を悩ませているはずだ。
 私的にはメタゲーム上で手札破壊で落としたいものに生物が多く(難題やサリアなど)、特に調査と合わせた場合には信頼に足るキープ基準になる療法を多めに取りたいが、広く浅く見たい場合には療法にも強迫にも強みがある。冥府で増やす選択を何時でも取れるようにするために為るべくライブラリー内には存在して欲しいので、6枚のスロットであるのならば、3-3が妥当だろう。療法4強迫2やその反対の選択もありだが、その場合には相応のデメリットが発生する(療法を多くとった場合には手札を覗かずにあてることが必要となってくる)ことを忘れてはいけないだろう。これらの妨害のスペースはメインでは6枚だが、サイドボード後には9枚まで増える(それ以上にすると自分の動きが阻害されるので注意!)可能性が高いことも覚えておく知識である。

⑤Business(良い日本語が思い浮かばなかった><)
 冥府4誓願1むかつき1過去1の7枚。メインボードでは基本的には7マナ過去(2枚の儀式を併せ7マナを確保で冥府から過去をサーチ。儀式をFBして冥府もFB触手をサーチしてゲームに勝つ。過去ルートのときに各種儀式はストーム2カウント、冥府などのチューターはストーム4カウントと覚えておくと試合中に計算しやすいぞ!)を狙うわけだが、状況に応じて様々なルートが存在する。これらが詳しく知りたい人は後でコメントなりDMなりで連絡してくれ。
 冥府4に説明の必要は無いだろう。むかつきは儀式が引けなかったとき、LEDや茶加速などで早いターンに動くのに最適だ。過去はメインプラン。意見の分かれる誓願だが、ことメインボード1枚の採用であるならば、素晴らしいカードだと考えている。冥府とは違い、起点の5マナ(殆どの状況でマコウが達成しているので実質2マナだ!)を用意できれば、手札が保持したまま好きなカードをサーチ出来るので戦略の幅が広がる。儀式から撃つのが理想だが、LEDを重複して持っているときにライブラリー上キャントリップ(山札の上に誓願を載せて、キャントリップにスタックしてLEDを砕き誓願をキャストする)で撃つことも少なくは無いので覚えておくトリックであろう。私的には冥府&誓願を持っているときには誓願でLEDを無理やり持ってくることが多く(5マナ誓願(3マナ浮き)→LEDから冥府(4マナ浮き)→触手)キャントリップを含めて特殊なチューターチェインになることがある。これらを含めて、多くの動きに寄与する1枚の誓願はこれからのANTにとって無くてはならない存在となるだろう。
 と、上ではべた褒めしてきた誓願ではあるが、勿論デメリットも存在する。起点に5マナを必要とするためソフトカウンターに弱く、サイドボード後ではマコウを阻害されるとただ重くて使い難いカードになってしまう点だ。この辺のバランスを考えつつ、使用できたとすれば、最高のカードなのでこれからも注目であることには変わらないが。

⑥決め手
 触手1巣窟1の2枚。触手については今更語るまでも無く。注目するべきはメインの巣窟だが、これは環境のゲームスピードが上昇しているための採用だと考えられる。触手で勝つためにはストームが9つ必要であり、それなりのマナを要求するが、巣窟の場合には6マナ冥府で始動出来、中途半端なストームでも押し切ってしまえる所が利点である。メインボードでの面への対策をしているデッキは極端に少なく(奇跡ぐらい)、早いターンの10体以上のゴブリンはそのまま勝ちに繋がるわけだ。副次的に療法をFB出来るようになる点も見逃してはいけない。手札に巣窟が来てしまった場合には僅かなストームでプレイしFBの餌にすることで、次の本仕掛けの前準備が出来る。


 メインボードの解説はこんな感じ。ちょっと疲れたので一旦休憩。需要があれば、サイドボードについても書きます。


 さらばじゃ!

コメント

kome
2016年12月1日10:36

とても参考になります!

サイドボードの解説も楽しみにしています!

AKKA
2016年12月4日22:50

>komeさん
 纏まったらうpする予定です。暫し、お待ち下さい。

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